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企業のDX推進を行うパソナテックが、今MaaS事業に参入する理由

企業のDX推進を行うパソナテックが、今MaaS事業に参入する理由

株式会社パソナテックは、「社会の問題点を解決する」を企業理念とするパソナグループの1社として、多くの企業様のDX推進を行っています。企業様のあらゆる課題解決を支援する中で、近年はMaaSプロジェクト支援にも力を入れていますが、その理由は何なのか。また、スマートドライブとの協業において期待しているポイントについても、お伺いしました。

IT技術の活用によって企業のDXを支援

まず始めにパソナテック様の事業紹介をお願いできますでしょうか。

大江:パソナテックは、パソナグループの中で、IT・モノづくり・技術系エンジニアに特化した人材派遣やアウトソーシングサービスを生業としている会社です。1998年にパソナからの分社独立によって創業し、今年で23年目となります。北は札幌、南は福岡まで各主要都市に営業拠点を構え、アウトソーシング拠点として東京・名古屋・大阪・島根・福岡・ベトナムに拠点を持っています。

お二方のパソナテックでの所属、役割についてもお伺いできますか。

大江:私は全国本部という本部組織の責任者を務めております。全国本部には札幌支店、中部支社、西日本支社を傘下に持ち、さらにその下にエリアの支店グループが紐づいています。この全体統括をするのが私の一つの役割で、もう一つはお客様へのDXサービスの推進です。現在は首都圏以外のお客様に対して、DX推進の旗振り役をしております。

建部:私は中部支社にて、お客様と直接コミュニケーションを取らせていただきながらDX推進を担当しております。ワークショップを開催して課題感や解決策についてお客様と一緒に考える取組みを行ったり、スマートドライブさんとのようなスタートアップ企業との協業についても一部担当しております。

DX推進について伺いしたいのですが、昨今「DXに取り組みたい」と悩んでいる方々はどういった企業様が多いのでしょうか?

大江:企業の大小でいいますと、まずは大企業様からのご相談が多いですね。業界としては自動車関係、建設業、商社、通信キャリア、そのあたりが多いでしょうか。

なぜ今、皆さまDXに取り組もうと思われていらっしゃるのでしょう?

大江:実は「アナログからデジタルへの変革」自体は既に10~20年前に完了している企業様も多いのです。しかし、既存のサービスのままでは市場が頭打ちであるという危機感から、順風に見えていても、この先は新しいことに取り組んでいかなければ生き残っていけないと考えられている経営者が非常に多くなってきています。ですので、IT技術によって世の中に新しいものを作り出していく、そのためにDXが必要だと考える企業が、大手企業を中心に増えているように思います。

MaaSプロジェクトのきっかけ

次に、パソナテック様のMaaS事業についてお伺いしたいと思います。なぜ御社は近年、多くのMaaSプロジェクトに関わっているのでしょうか?

大江:パソナグループは創業以来40数年、「社会の問題点を解決する」という企業理念のもとにここまで歩んできています。その中で、パソナテックは「HUMANWARE changes the world」をビジョンに掲げています。人とテクノロジーの力でより良い社会を実現していくことこそが、私たちパソナテックの使命になります。そして、様々な社会課題がある中で、注目したのがMaaSでした。例えば、高齢者や身体の障害などが理由で移動に支援が必要な方たちが、テクノロジー力でスムーズに移動できる仕組みを作ることができれば、これまで諦めていたことができるようになり、一人ひとりの選択肢を増やすことができます。そして、そういった仕組みを通じて、豊かな社会の実現に寄与したいというのが、我々がMaaS領域に取り組もうと考えたきっかけとなります。

対顧客という視点ではDX推進や支援があり、対移動に困難を抱える方々という視点ではMaaSがある。その根っこのところは「社会課題を解決する」という同じ想いからスタートしている、ということでしょうか。

大江:はい、その理解であっています。補足すると、例えば労働環境、安全面、防災、高齢化社会、教育…様々な社会課題がある中で、まず我々ができるところは何かを考えたときに、MaaSが身近にあったという側面もあります。

具体的にパソナテック様のMaaSプロジェクトはどういったことをされていらっしゃるのでしょうか。

大江:多くの企業様は、既存の商材だけではなく、新しい企画やサービスを構築してビジネス化していきたいが、やり方が分からないと悩んでいます。そういった企業に対して、我々の中で企画をいくつか検討し、お客様にぶつけていくというようなところから始めています。

それは、コンサルティングのようなものでしょうか?

大江:コンサルティングというよりも共創です。コンサルティングとの差別化という意味では、「こうすべき」「こうあるべき」ということを提示するのではなく、お客様の仲間として一緒に作っていく、という立ち位置にいます。まずは第1フェーズとして各種サービスの企画をし、その企画を一緒に内容を詰めていきます。そして具体的な段階が決まってきたら、アプリの開発等を進めていく第2フェーズに入り、さらにサービスが世に出た後のサービスの運用保守を行う第3フェーズまで進めていきます。この3つすべてのフェーズを踏んでいくことが、我々のMaaSプロジェクトの特徴です。もちろん必ずしも全フェーズを弊社で対応するのではなく、フェーズ2の技術開発の部分だけ提案することもあります。

企画の事例はございますか?

大江:とある自治体様では、飲酒運転で検挙される人が多いことから、飲酒運転を撲滅し安全運転のまちづくりをしていくための企画を作られています。実現できるかはまだわかりませんが、乗車時に飲酒しているとエンジンがかからない仕組みにしてしまうとか、そもそも交通事故の多い場所をカーナビに表現していくとか、弊社からは様々なアイディアを出して、企業や自治体様に提案しています。

建部:また弊社が一方的に提案をするのではなく、お客様にも企画を考えるワークショップに弊社の社員とともに参加いただき、構想段階から共同で検討を進め、整理しながら企画の方向性を整えています。

大江:他にも移動に困難を抱える方々が不便な思いをせずに移動ができるように、例えば、オリンピック・パラリンピックにも気兼ねなく誰もが参加できるような仕組みの企画を進めています。

それは気になります。是非どこかのタイミングで教えてください!

建部:もう少し内容が煮詰まったら、スマートドライブさんにも相談させていただければと思います。我々だけでは難しい部分もありますので、サポートしていただけたらと思っております。MaaSというと、どうしても観光MaaSに目が行きがちですが、我々はもっと交通弱者の救済や、誰もが気軽に移動できる社会の実現というものにフォーカスしていこうと考えています。

大江:観光MaaSはプレイヤーも多くてレッドオーシャンになっていますし、我々のビジョンや理念と照らし合わせて、移動に困難を抱える方々のためになる分野のMaaSにフォーカスしていこうと思っています。

MaaS事業推進の難しさとは?

MaaSの企画やプロジェクトを進めていくなかで、難しいと感じるポイントはありますか?

建部:MaaSはさまざまな事業者の協力が必要ですが、それぞれの立場によって大きく観点が異なります。例えば、鉄道事業者であれば鉄道の観点があり、バス事業者であればバスの観点がある。それぞれの観点が異なるため、MaaSアプリを作って繋げようとしても各社の事情や利害バランスを考慮し、誰が何をどう調整していくのか、というのが非常に重要であり難しい部分だと感じます。

大江:各事業者がどうやって収益をあげて、分配していくのか、というのも全員が抱えている課題です。例えば、社会に役立つということを考えれば、クラウドファンディングでお金を集めたりといった手法もありかもしれないです。継続的に利用者に対して価値を提供し続けていくとともに、収益をどのようにあげて、分配していくか?この点は、非常に大切であり難しい点だと思っています。

建部:MaaSアプリが誰のものか?というのも難しいポイントではないでしょうか。最も費用を出した企業の持ち物になるというのも各事業者からの納得感が得られにくい。本質的には社会基盤としてあるべきだと思っていますが、今は各社の動きがバラバラになってしまっているので、どのようにコントロールしていくのか、という点が今後の課題だと考えています。

各社の利害を調整しないと、MaaSのパッケージサービスを作ることはできません。例えば、国などの大きな機関が全体の調整をするのも手ではあると思います。一方で、公共サービスのようなものになった場合、どうしても重厚長大なシステムになって、利用者の要望に対してタイムリーに応えられなかったり、UI/UXも「誰もが使いやすいものに」にこだわるあまり、「誰もが使いにくい」ものになってしまったりと、逆に満足度を下げてしまう可能性もあると思うのですが、いかがでしょうか?

建部:そうですね。一概に全てがそうだとは言いませんが、運営母体が大きすぎると、調整などに時間がかかってしまい、改善のスピードが落ち、ユーザーに満足してもらうだけのクオリティを継続的に提供するのは難しくなってしまうと思います。民間でMaaSのプロジェクトは色々と立ち上がっていますが、今後どのようになっていくのか個人的にも興味を持っています。

今後、MaaSのプロジェクトを立ち上げて実行したい企業様がパソナテック様に相談することで、どのような利点があるのかを教えてください。

大江:我々は先ほどお伝えした「1)企画、2)技術開発、3)保守運用」までをワンストップで提供ができますし、それぞれを実現する機能を持っています。

まず企画という面では、イノベーションハブという新しいビジネスを作っていく機能としてワークショップを行える場を持っています。また、ゴールに向けてブレることなく導くファシリテーターがいますし、PoC開発をするアジャイル開発部門もありますので、企画段階で技術的な実現可能性の判断ができます。

次に技術開発の部分は1番得意な部分でして、アウトソーシング拠点が日本全国にありますので、そこで技術開発を全て受けることができます。フロントエンドからバックエンドまで対応しますし、ネイティブアプリの開発、UI/UX含めて全て対応できるようにエンジニアを配置しています。

最後の保守運用についても、どこで運用するか?という話もありますが、基本的にはアウトソーシング拠点でそのまま運用をします。

このように、それぞれのフェーズにおいて必要な機能を保持しているので、企画から運用まで一気通貫で対応できることが、パソナテックが提供できるメリットでしょうか。

スマートドライブとの協業について

御社がスマートドライブと協業する理由について教えてください。

大江:スマートドライブさんは車両から走行データを直接取得できるプラットフォーム「Mobility Data Platform」を持っていますね。MaaS領域での事業を行うにあたって、移動に関するデータは必要不可欠なものになりますし、MaaS領域で幅広い知見をもっているスマートドライブさんと協業することで、企業様の支援をより強力にできると考えたからです。

スマートドライブはIoTデバイスを活用して、走行距離・時間、走行ルートなどさまざまなデータを取得しますが、このデータをどのように活用していくのでしょうか?

大江:冒頭にもお伝えしたように、我々のビジョンはIT技術の活用によって社会課題を解決していくこと。交通事故を無くし、高齢者の安全運転をサポートするなど、スマートドライブさんの知見をお借りしながら、MaaS領域の事業開発を一緒に進めていきたいと考えています。

建部:安全に移動ができる街をつくるためにも、スマートドライブが車両から直接取得しているデータを活用させていただきたいと考えております。様々な企画を作っていく中で、危険な場所をスマートドライブさんのデータから把握することによって、警察官の方の適切な配置を検討したり、自治体の減災、安全なまちづくりに役立てたり等もできるのではないでしょうか。

スマートドライブとパソナグループには、社会課題の解決に取り組むというビジョンレベルで近いものがあると思っております。
一方で短期的な話としては、大手企業から「移動データを活用できるようになってきたけど、どうやって事業化したらいいか悩んでいる」「自分たちの既存事業を変革させていかないといけないけど、どうしたらいいかわからない」といったご相談を多くいただきます。

その中で、我々だけではファシリテーションなどは専門分野ではないため、十分な企画のご支援をすることができません。一方で我々はMobility Data Platformによってデータ活用を支援することができます。
一社だけでは解決できない課題について、長期的なものと短期的なものの2本柱で一緒に進めていければ幸いです。

そのためにスマートドライブに期待することについて伺えますでしょうか?

大江:スマートドライブさんはモビリティデータの活用については、かなりの実績や経験がありますよね。両者が一緒に取り組むことで勉強させてもらいながら一緒に成長できたらなと思います。

ありがとうございます。我々も御社のもつ社会課題を解決する手法や大手企業様や自治体様とのプロジェクトの進め方について、むしろ勉強させていただけたらと思っております。

最後に、これからMaaSに取り組みたいと思っていらっしゃる企業様に対して何かメッセージはございますか?

大江:「一緒に作っていきましょう!」ということですかね。我々は共創していきたいと思っておりますので、コンサルティングのようにアドバイスをするだけではなく、開発もしますし、保守運用まで苦楽を共にして素晴らしいサービスを作っていきたいと思っています。ぜひとも一緒に、新しい価値を提供して、世の中を変えていきたいと思っておりますので、少しでも興味のある方はお問い合わせいただければと思います。

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